インドネシアのバティックの歴史と種類を解説!おすすめバティック専門店も

インドネシア バティック 知識

バティックはインドネシアの伝統的なろうけつ染めの布で、その独特なデザインとカラフルな色合いが特徴です。

インドネシアの正装としても知られており、歴史的にも文化的にも深い意味を持っています。

今回の記事では、バティックの歴史や製造方法、さまざまな生地の種類、そしてインドネシアでおすすめのバティック専門店についてご紹介します。

バティックの起源と歴史

バティックの起源は古代シュメールにまで遡り、3000年以上前にその技術が誕生しました。

その後、この技術は西アフリカやアジア各地に広まりました。

インドネシアにおいては、8世紀のマタラム王朝時代からバティックが広く普及し始め、特にスラカルタとジョグジャカルタの王朝時代には、宮廷服としても使用されていました。

バティックはもともと王宮内で使用されるものでしたが、王宮の使用人たちがその技術を各地に広めたことにより、次第にインドネシア全域で愛用されるようになりました。

19世紀初頭には、庶民も日常的にバティックを着るようになり、現在に至っています。

2009年には、バティックはユネスコの無形文化財に登録され、その伝統と美しさが世界的にも認知されるようになりました。

バティックの作り方と種類

バティックの製作には、いくつかの方法がありますが、基本的には白い無地の布を使用します。

主にコットンが使われますが、シルクやレーヨンなどの素材も人気があります。

バティックの製作方法には大きく分けて「バティック・トゥリス(手描きバティック)」と「バティック・チャップ(型押しバティック)」があります。

バティック・トゥリス(手描きバティック)

バティック・トゥリスは、溶かしたロウを使って布に模様を描く伝統的な手描き技法です。

この技法では、チャントゥンと呼ばれる道具を使って細かい模様を描きます。

ロウを置いた部分には染料が染み込まないため、これを繰り返すことで複雑で美しい模様が出来上がります。

この手法は非常に手間がかかるため、完成までに数ヶ月を要することもあります。

バティック・チャップ(型押しバティック)

バティック・チャップは、銅製の版を使って布に模様を型押しする方法です。

バティック・トゥリスに比べて製造工程が簡単で、量産が可能なため、価格も手頃です。

ただし、型押しも手作業で行われるため、均等に型を押すには熟練の技術が必要です。

バティック・コンビナシ

バティック・コンビナシは、バティック・トゥリスとバティック・チャップを組み合わせた技法です。

広範囲の連続模様をチャップで作り、細かい部分はトゥリスで描くことで、バティックの魅力を最大限に引き出します。

プリントバティック

プリントバティックは、スクリーンプリントでバティック風の柄を印刷したものです。

伝統的なバティックとは異なり、価格も安く、デザインや色も豊富です。

夜店やマタハリなどで手頃な価格で購入できるバティックシャツは、ほとんどがこのプリントバティックです。

バティックの着用シーン

インドネシアでは、バティックはフォーマルな場でもカジュアルな場でも幅広く着用されています。

特に金曜日は「バティックデイ」として、多くの公務員や銀行員がバティックを着て仕事に行きます。

また、結婚式や公式な場でもバティックは欠かせない装いです。

インドネシアでは、フォーマルな場では長袖のバティックが一般的であり、半袖のバティックはカジュアルなシーンに適しています。

バリ島でおすすめのバティック専門店

バリ島には、質の高いバティックを取り扱う専門店がいくつかあります。

ここでは、その中からおすすめの店舗をご紹介します。

バティッククリス

バティッククリスは、インドネシア全域に店舗を展開しているバティック専門店です。

既製服の他にも、テーブルランナーやティッシュボックスカバーなどの小物も取り揃えています。

バティッククリスでは、男性用の長袖シャツや女性用のブラウスが手頃な価格で購入できます。

カップル用の色違いのデザインも人気です。

ビンハウス

ビンハウスは、シルクバティックで有名な専門店で、上質なシルクと洗練されたデザインが特徴です。

全ての工程が手作業で行われるため、価格は高めですが、その品質とデザインは他にない魅力を持っています。

日本でも馴染む和テイストのデザインも豊富です。

バティックスマール

バティックスマールは、全国展開しているバティック専門店で、バティッククリスよりやや高めの価格帯ですが、セール時期にはお得に購入できることもあります。

バティックスマールでも、バリ島で2店舗を展開しており、豊富な品揃えが魅力です。

バティック小物の魅力

バティックの服はカラフルで、日本では着る機会が少ないと感じる方もいるかもしれません。

しかし、バティックを使った小物は、お土産としても人気です。

ジャワ島のバティックやバリ島のイカットを使ったバッグやポーチなど、実用的でありながらおしゃれなアイテムが揃っています。

まとめ

インドネシアの伝統衣装であるバティックは、その歴史と文化に深く根付いたものであり、現在でもインドネシアの多くの人々に愛用されています。

インドネシアを訪れる際には、ぜひバティック専門店に立ち寄り、その美しさと品質を堪能してみてください。

自分だけのオリジナルバティックを作る体験も、旅の思い出になることでしょう。

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インドネシアに移住した日本人がバリ島、ジャカルタを中心としたインドネシア旅情報や海外移住についてのコンテンツを発信しています。

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